佐々木 高恒 の 「 椿 峰 と 周 辺 の 植 物 歳 時 記 」 |
〔 ク チ ナ シ 〕 |
ク チ ナ シ ― ― クチナシ(梔子)は早春の沈丁花、秋の金木犀と並んで芳香花木の代表です。アカネ科の常緑低木で各地に自生し庭木にも植えられます。 葉は対生して長楕円形で表面に強い艶があります。6~7月に短い花柄を出して甘い香りの白い6弁化を咲かせます。10月頃六角形で6本の角を付けた赤黄色の果実がなります。この果実は生薬になり又きんとんの色づけなどの染料にも使われます。 名前は果実が熟しても割れないことから和名で口無だと言われます。 余談ですが碁盤の足はクチナシの実を模しており、口無しつまり助言無用を意味しているということです。 |