佐々木 高恒 の 「 椿 峰 と 周 辺 の 植 物 歳 時 記 」

〔  オ ミ ナ エ シ  〕


    オ ミ ナ エ シ


   ― 秋の七草 ―


 オミナエシ(女郎花)はオミナエシ科の多年草で万葉集にも登場する日本人には昔から馴染みの深い植物です。秋の七草の一つで、根を乾燥したものは漢方薬に使われます。

 茎は直立して1mほど、葉は深く切り込みの入った羽状複葉です。8月頃長く枝分かれした先に清楚な五弁花をたくさん咲かせます。

 名前は美女も圧倒する美しさという意味の「おみな圧し」からという説と、黄色い花が栗のおこわ「おみな飯」に似ていることからという説などがあります。

 仲間のオトコエシ(男郎花)は同じ花ですが枝も葉も大きく逞しいことからこう呼ばれ、花は白色です。