佐々木 高恒 の 「 椿 峰 と 周 辺 の 植 物 歳 時 記 」

〔  シ ュ ウ カ イ ド ウ  〕


    シ ュ ウ カ イ ド ウ


   ― ベゴニアに似た花 ―


 シュウカイドウ科の球根多年草です。原産は中国ですが観賞用植物として江戸時代に渡来したようですが、日本各地で自生もしています。近くでは奥多摩の御岳山に見事な群生が見られます。

 茎は直立して50㎝程、節は紅色です。葉は互生して扁心臓形、左右非対称です。晩夏から茎頂に集散花序を付け2㎝程の桃色花を下向きに咲かせます。雌雄別花ですが雄花の小さな黄色い花弁が印象的です。しっとりした日本的風情が好まれる花の一つでしょう。余談ですがこの花は9月10日の誕生花だそうです。
 名前は海棠(カイドウ)こ似た色の花を秋に咲かすからとも、中国名秋海棠を音読みしたものとも言われます。