佐々木 高恒 の 「 椿 峰 と 周 辺 の 植 物 歳 時 記 」

〔  キ ン モ ク セ イ  〕


    キ ン モ ク セ イ


   ― 香りが先にやってくる ―


 二十四節気の一つ寒露(8日)が過ぎ爽やかな秋日和に誘われてか、香りの秋の使者キンモクセイ(金木犀)が咲きました。

 モクセイ科の常緑小高木で、原産は中国、日本には江戸時代に渡来したと言われ、広く庭や公園に植えられ、各地で市町村の木に指定されている。

 葉は楕円形で硬く冬も散りません。10月頃オレンジ色の小さな花を無数に咲かせます。一番の特徴は花の放つ心地よい香りで日本人には最も馴染みの深い花の香りだと思います。実はなりません。繁殖は挿し木です。

 この香りを生かして中国ではお酒を作ったり(桂花陳酒)、調味料やお茶として使うそうです。

 仲間に花の白いギンモクセイ(銀木犀)がありますが香りは薄いです。